17.全般的な使用上の注意について
端子について
配線時は出力端子と入力端子を間違えないようにしましょう。入力端子にモータなどを配線しても電気が流れず、稼働しないだけで済みますが、出力端子側に印加するような配線は厳禁です。インバータが破損し、大変危険なので注意しましょう。また、配線に使用する圧着端子については、絶縁スリープ付の端子を使用してください。
配線時の注意事項について
インバータは常にきれいに保つようにし、配線時には電線の切りくずなどを本体内に残さないようにしましょう。異常や誤作動の原因となるほか、故障につながる場合もありますので注意が必要です。また、制御盤に組み込む際には、切粉が発生することもあります。インバータ内に入ると同様の誤作動等を起こす可能性があるので注意してください。
配線の長さについて
インバータとモータを結ぶ総配線長は、長くなりすぎないように気をつけましょう。長距離の配線をする場合、高応答電流制限機能が低下したり、出力側に接続した機器の誤作動や不具合が発生したりすることがあります。これは、配線の浮遊容量によって発生する充電電流の影響です。うまく稼働しない場合は、配線長を短くしてみると良いでしょう。
電波障害対策について
インバータの入出力の回路では、高調波が発生していて、AMラジオなどの機器に影響を与えることがあります。その場合、主回路の部分にラジオノイズフィルタやラインノイズフィルタを使用するようにしましょう。これによって高調波を大きく抑えることができますが、フィルタの取り付け位置を間違えると故障の原因につながることがあります。
配線作業時の注意事項
インバータ内部には高圧部分があるため、配線の際には十分注意して作業を行うようにしましょう。また、配線変更を行う時には、必ずテスターなどを使った高圧電流のチェックをお勧めします。特に、電源を入れて切った直後のコンデンサーに対する充電は高圧になっていることが多いので、誤って触れることのないように気をつけましょう。
短絡、地絡について
インバータ出力側で短絡、地絡を引き起こさないように注意しましょう。インバータの運転前には回路上の絶縁を必ずチェックしてから電源を入れてください。また、出力側における対地絶縁はしっかりと行い、相間絶縁についても電源を入れる前に確認を怠らないよう注意しましょう。特に、古いモータの稼働の際には念入りなチェックをお勧めします。
電圧の印加について
電圧の印加の際には、インバータの許容電圧を厳守し、決してそれを超えた範囲で使用しないようにしましょう。また、極性を間違えることのないよう注意しましょう。入出力用端子の故障の原因にもつながり、大変危険です。また、仕様や定格は十分に確認し、機械システムの要求に対して満たされているかどうかをチェックしましょう。
過負荷運転について
インバータ自体の電源ON/OFFの頻度が高いと、大電流を回路上で流すことが多くなり、機械の寿命を早めることにつながります。拘束電流や始動電流などを下げることで寿命を延ばすことができますが、トルク不足を招く可能性がありますので注意しましょう。その場合はインバータの容量を大きくすることを考え、余裕を持たせることを検討してください。
電磁接触器(MC)の設置について
インバータ入力側には、MCを設置しておくようにしましょう。停電時やインバータ保護機能動作時に自然再始動によるトラブルを防止する効果があります。ただし、インバータの始動や停止は電磁接触器で意図的に行わないようにしてください。インバータ故障の原因につながりますので、始動や停止は必ず始動信号を用いて行いましょう。
インバータ選びのポイント20
インバータの通販なら規格種類・価格豊富な設備プロ王国へ!
[三菱電機][日立産機][富士電機][安川電機][東芝]等のさまざまなメーカーを取り扱っています。
商品が見つからない・選定のご相談は お見積り からお問い合わせください。