2.インバータを使用するメリットとは
汎用モータのスピードコントロールがしたい時に
汎用モータのスピードコントロールには、インバータを利用する事ができます。
ベルト変速タイプでは、電源周波数に影響されない為、プーリーの交換が不要です。また、ベルト変速を利用する事で段階的な速度変更から無段階の速度変更まで対応する事ができます。一方、機械式変速タイプでは、プーリーやギアの摩耗による保守が不要で、変速機をインバータに置き換える事で小型軽量化が可能です。コントロールユニットに速度制御回路、モータ用コンデンサ、速度設定器など必要なものがすべて組み込まれている製品などを利用すると効果的です。
複数モータの並列運転がしたい時に
複数のモータを並列して運転させる時は、1台のインバータに複数のモータを並列接続させる事で並列運転させることができます。1台のインバータに複数のモータを接続させているので、同時にスピードのコントロールが可能です。また、インバータを利用する事によって、ソフトスタートやソフトストップといった制御も可能になります。また、並列運転をする時はさまざまな制御方法があります。1つ目は、マスター/スレーブ制御です。一方(モータA)に速度制御をかけて、他方(モータB)はトルク制御をかける制御方法になります。これによって、モータBはモータAと同じトルクを出すように制御することが可能です。
モータの運転を遠隔操作したい時に
インバータは、ネットワークを使うことによって、遠隔操作が可能です。これによって、モータの運転を制御するのに、毎回現場へ向かわなくても済むというメリットがあります。
モータの運転を遠隔操作する際にネットワーク運転を利用します。ネットワーク運転をするには、インバータ自身がネットワークに接続できるインターフェースを装備していなければなりません。具体的な対応として、インバータにオプションのネットワークインターフェース用のオプションカードを装着する方法と、ネットワーク接続が可能な専用インバータを使用する方法があります。初期の設定は専門的な知識が必要になりますが、一度設定をすれば変更の必要がなく、いつでも状況に合わせた運転を遠隔操作で調節することが可能です。
汎用モータを安価に可変速したい時に
三相交流かご形誘導モータは、構造がシンプル・堅牢で使いやすく、比較的安価に入手でき、一定速・可変速にも対応できるため、最も幅広く使用されているモータの一つです。
モータには、溝を軸方向に対して斜めに切った斜溝回転子がよく使われています。回転子がどの位置にあっても始動トルクが一様であり、磁気的うなり音も小さいためです。かご形誘導モータの固定子と回転子の間の空隙は、効率や力率を向上させるため、モータの大きさにもよりますが、0.5mm程度と極めて狭くなっています。一定速・可変速に対応でき多様な変速方式も選択できるため、産業用モータとして最も幅広く使用されているモータです。
モータを上手に使用(高い運転効率で使う)するためには、その運転特性や、対象となる負荷の性質をよく理解して選定することが大切になります。
電力のコストダウンの必要がある時に
インバータ駆動の特徴は、省エネであるとともに豊富なアプリケーション機能を利用できる点です。インバータ駆動では、負荷が必要とする電力に見合った必要最小限の電力が供給されることから、電力の損失が少なく省エネルギーの運転ができます。
例えばインバータ制御は送風機に直結されたモータそのものの回転速度をインバータによって調整することによって風量を制御する方式であり、風量の低下に伴い必要動力が大幅に低下し理想曲線に近いことがわかります。
理想曲線とは効率100%の可変速装置で運転したときの所要動力を示す曲線です。つまり、インバータ制御ではモータそのものの回転速度を効率よく変化させることができるので、モータに流れる電流はほぼ一定でも、回転速度が低くなるとモータの必要な電圧が下がることで動力が減り、省エネとなります。
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