18.ギヤードモーターの使用上の注意点について
使用環境、使用条件について
燃えやすいものをギヤードモーターに近づけないでください。発火や爆発の危険があります。
また、有機溶剤や爆発性粉体のある場所では防爆仕様のギヤードモータを使用してください。
また、ギヤードモータを使用した昇降用装置において、人の昇降用途に使用することは禁じられています。これは建築基準法で明確に定められていますので絶対にしてはいけません。
ギヤードモータを利用した物品の昇降機の場合には、機械側に安全装置を必ず付けなければなりません。昇降物が落下する恐れがあります。
ギヤードモータの故障時に、オイル・グリース等が流れ出て外部環境に悪影響をおよぼす場合には、オイルパン(油受け)等の設置をしてオイルやグリース漏れ防止を行うようにします。
ギヤードモータを使用した装置において、従動側のシャフトに駆動を伝えるためにベルト、チェーン、歯車等を利用する場合には、安全カバーを付けるようにします。
屋外で使用する場合は、屋外仕様のギヤードモータを使用します。屋内仕様のギヤードモータを屋外で使用すると、ギヤードモータ内に雨水などが浸入し、漏電や潤滑不良が発生する恐れがあります。
更に、強風を伴う降雨時の環境で使用する場合は、ギヤードモータにカバーを設置するか、防水仕様のギヤードモータを使用するようにします。
出力軸のオイルシール部に小さな異物が侵入したり、水等により発錆するとグリース漏れが発生しますので注意してください。
また、破水の可能性がある場所では防塵・防水仕様のギヤードモータを使用します。
モータの周囲には通風を妨げるような障害物を置かないようにします。冷却が阻害され、異常加熱による焼損の恐れがあります。
配線について
ギヤードモータの結線時には必ずアース工事を行い、1台ごとに専用の漏電遮断器を設置します。
電気配線、配線工事は電気設備技術基準や各電力会社内線規定に従って安全確実に行ないます。
ギヤードモータ設置時には、適切なモータ保護装置を1台ごとに設置します。トラブル時、火災の危険がありますので忘れずに設置します。
ギヤードモータの配線をするときは、指定電圧の電源を守ってください。火災の危険があります。電源ケーブルとの結線はギヤードモータ貼付の結線図、又は取扱説明書によって実施します。
運転と操作について
許容負荷トルク、許容始動頻度範囲内で使用してください。
停止時に過大な衝撃トルクを伴なう用途(例えば当止め等)には使用しないようにします。
ギヤードモータの運転中に、異常音や振動があったり、所定の特性が出ない場合は必ず運転を停止し、点検やオーバホールを実施します。
運転中にはギヤードモータに触れないでください。怪我またはやけどの危険性があります。
昇降装置におけるブレーキについて
ギヤードモータを使用した昇降装置において、物を吊ったままの状態でギヤードモータのブレーキ手動解放装置を操作してはいけません。昇降物落下等の恐れがあり大変危険です。
また、昇降用途の場合には、直流切り(早切り)回路を採用します。
ワンタッチ手動解放ブレーキ付ギヤードモータの運転中は、必ず解放レバーをレバー受に固定して行ないます。
ブレーキ付きギヤードモータの使用開始当初は、摩擦面の関係で所定のブレーキトルクが出ないことがあります。
このような場合は、できるだけ軽負荷な条件でブレーキON・OFFの繰り返しによる摩擦面のすり合わせを行うことも大事です。
別切り結線の場合モータとブレーキの動作タイミングを同時に行ないます。動作タイミングが異なると、落下、衝突、ブレーキ破損の危険があります。
インバータ運転について
ギヤードモータをインバータ運転する場合は、規定周波数範囲内で使用してください。損傷する恐れがあります。
低周波数域で多少騒音が大きくなることがありますが、機能上問題ありません。
ブレーキ付きギヤードモータの場合、必ずブレーキ結線を別切りか直流切り(早切り)で使用してください。
低キャリア周波数域で多少騒音が大きくなることがありますが、機能上問題ありません。
保守点検、改造について
各メーカーが製造したギヤードモータの改造は絶対にしないでください。
保守点検、修理を実施する前に必ず電源を遮断してください。
モータの表面は高温になっている場合がありますので、保守点検の際には素手でさわらないでください。
やけどの恐れがあります。
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