5.ギヤードモーターの選定について
【駆動機構の決定】
まず初めに、駆動機構を決定しなければなりません。
代表的な駆動機構としては、単純な回転体をはじめ、ボールねじ、ベルトプーリ、ラック・ピニオンなどがあります。
そして、負荷計算に必要な寸法、質量や係数などを決めます。
基本的な項目を以下にあげてみます。
・搬送物の寸法と質量(または密度)
・各部品の寸法と質量(または密度)
・可動する部品の摺動部の摩擦係数
ギヤードモーターの簡易的な選定の流れ
1. 定格の確認…電圧、周波数、三相/単相の区別、インバータ駆動の有無、端子接続方法と端子箱仕様を確認します。
2. 使用環境の確認…周囲温度、屋内仕様/屋外仕様、防塵仕様、防水仕様、防食仕様などの特殊環境、防爆区域かどうかの確認をします。
3. 相手機械の仕様…用途、慣性モーメント、負荷トルク、運転頻度、回転速度や取付け方法等の確認をします。
取付け方法には平行軸タイプ、直交軸タイプが有りますが、近年は機械の駆動軸に直結する直交軸タイプのホローシャフト取付けタイプ(中空軸タイプ)の製品が多く採用されています。
直交軸のホローシャフト取付けタイプ(中空軸タイプ)は機械に直結するため、軸締結装置(カップリング)やVプーリー/Vベルト、チェンやスプロケット等を介さず組込め、省スペース、コストダウン、また安全に取付けができます。
また、トルクアームを使用して取り付けるのが一般で、取付け時に精密な芯出しができなくても取付けが可能です。正確な芯出ができずに取付けて、軸回りからオイル漏れの原因になるトラブルから回避できます。
4. モーター出力の計算(減速比の算出)
出力=所要トルクX回転速度/9550X機械効率
5. サービスファクターの決定をします。
【サービスファクターの表示例】
■均一荷重の場合
・一日当たり 3時間以内……SFは0.8
・一日当たり10時間以内……SFは1.0
・一日当たり24時間以内……SFは1.2
■軽衝撃の場合
・一日当たり 3時間以内……SFは1.0
・一日当たり10時間以内……SFは1.23
・一日当たり24時間以内……SFは1.35
■重衝撃の場合
・一日当たり 3時間以内……SFは1.35
・一日当たり10時間以内……SFは1.50
・一日当たり24時間以内……SFは1.60
6. 出力軸許容トルク、許容ラジアル荷重の確認をします。
7. 負荷慣性モーメントJと許容始動頻度の確認をします。
8. 許容始動頻度(熱容量)の確認をします。
9. ブレーキ特性の確認、結線方法の確認、停止時間の算出、ブレーキライニング寿命の確認をします。
10. 仕様の決定
ギヤードモーター選びのポイント20
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