16.ギヤードモーターの潤滑について
グリース潤滑、オイル潤滑について
ギヤードモータを運転する際に重要になってくるものに潤滑剤があります。使用される潤滑剤により、グリース潤滑機種とオイル潤滑機種に分かれます。
グリース潤滑のギヤードモータの中には、補給を不要とするメンテナンスフリーのタイプと補給の必要なタイプがあります。
出荷時の状態については、グリース潤滑機種は一般的にグリースを封入してありますが、オイル潤滑機種は潤滑油を抜いて出荷している場合が多いので、運転前に必ず指定の潤滑油を規定量給油する必要があります。
また、装置設計の段階で購入予定の商品が、予めオイルが封入されているかどうか確認をすることが大事になります。
潤滑方式の違いと取り付け方法について
グリース潤滑タイプのギヤードモーターは、基本的に取付け角度に制約はなく、あらゆる方向に取り付け可能です。
油潤滑タイプのギヤードモーターの取付けは、水平取付けを標準としていますが、若干の傾きは可能です。
各メーカー、機種により傾斜取り付けの可能範囲はまちまちですので、設計の際は各メーカーの技術資料を元に確認が必要です。
例えば、下記に三菱電機のGM-Dシリーズの資料を参考までにあげておきます。
この場合、油面計を中心に考え、油面計が役割を果たす最大許容傾斜角です。
取り付けの傾斜角がこれ以上になる場合は、歯車・軸受の潤滑に支障を及ぼし、またオイル漏れの原因ともなりますので選定時には十分な注意が必要です。
メンテナンス方法(オイル/グリス交換)
オイルの交換時期・寿命は使用方法や使用環境に大きく左右されますので一般的な目安として紹介いたします。詳しくはギヤードモーターの取扱説明書にて確認します。
あるメーカーのグリース潤滑のギヤードモーターのグリース交換時期は、2万時間または4−5年を目安となっています。
一般的なグリー潤滑のギヤードモーターは、1日当たりの運転時間で補給時期の目安を設けています。
一日の稼働時間が10時間以下の場合は、3−6ヶ月に1回。稼働時間が10時間以上の場合で500―1000時間に1回としています。
ただし、過酷な使用条件や減速比の大きなギヤードモーターは補給間隔を短くする必要があります。
オイル潤滑のギヤードモーターは、使用前に必ず給油してください。(オイルを抜いて出荷しています)
初回は500時間または半年後のいずれか早い時期でオイルを交換します。2回目以降は目安5000時間または1年毎のいずれか早い時期で交換するようにします。
ただし0―35℃に保たれない屋外、高温の場所などの厳しい使用環境では、2500時間または半年毎のいずれか早い時期でオイル交換をすることにより、ギヤードモーターの寿命を長くすることが可能です。
*減速機部を良好な状態でより長い期間使用するために、定期的なグリースの給脂、交換およびオイルの交換が必要となります。
日頃の作業時、メンテナンスの際に潤滑油・グリース等の状態も常に確認することが大切です。
ギヤードモーター選びのポイント20
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