6.ギヤードモーターの減速機部分の種類について
平行軸歯車減速機
平歯車(スパーギア)を組み合わせた減速機で、減速比率によって1段から4段位まで用意されています。
動力の伝達は、転がりによるため、1段あたり98%程度の伝達効率が確保できます。
減速比率は1/5〜1/2500程度と幅広い減速比率をカバーできます。
減速比率によって組み合わせる歯車の段数に違いがあるため、適応モータ出力によって減速機の寸法が変わります。
ヘリカル減速機
平行軸歯車減速機と同様ですが、歯車にヘリカルギア(はすば歯車)を使用しています。
ヘリカルギアは、歯すじをねじらせた歯車で、それにより歯のかみ合い率が向上し、なめらかで静粛性の高い動力伝達が得られます。
ただし、歯すじがななめになっているため、動力伝達の大きさに比例してスラスト力が発生するという弱点があります。
このスラスト力を打ち消すための真逆のヘリカルギアを配置したダブルヘリカルギアでこの弱点を克服することが可能です。
べベルギア減速機
かさ歯車を組み合わせた減速機で、一般的な軸角は90度です。
小歯車と大歯車を組み合わせることで減速しますが、出力を90度振るために用いられることが多く、そのためべベル減速機の中でも減速比率が1:1の場合マイタギアとも呼ばれます。
ヘリカルギアと同様に、かさ歯車の歯すじをねじらせかみ合い率を向上させたものをスパイラルべベルギア(まがり歯かさ歯車)と呼ばれます。
ハイポイド減速機
上述のスパイラルべベルギアに対して、ピニオンギアの軸心をギア軸中心に対してある量だけオフセットして配置したギアです。
後述するウォーム減速機のようにスパイラルべベルギアの動力伝達に滑りを加えることで、さらに滑らかな動力伝達が可能です。
ウォーム減速機同様に歯数比が大きいため、大きな減速比率を得ることができます。
ただし、かみ合いが複雑なため、かみ合い位置を精密に調整する必要あります。
ウォーム減速機
ねじ歯車(ウォームギア)とはす歯歯車(ウォームホイール)を組み合わせた減速機で、この組み合わせだけで1/10〜1/60程度の大きな減速比率が得られます。
ねじ歯車(ウォームギア)の進み角が小さく(減速比率が高く)なるとセルフロックと呼ばれ、はす歯歯車(ウォームホイール)側(出力側)から回すことが困難になることを利用し、昇降装置の落下防止などに利用可能です。
また、入力軸のスラストガタを少なくすることで、バックラッシを抑えることが可能であり、さまざまなメリットのある減速機です。
ただし、平歯車と比べ動力伝達を歯面のすべりによっておこなうため、熱を発生しやすく、伝達効率は50%程度とあまり良好ではありません。
ギヤードモーター選びのポイント20
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