トラブルの防止と発見(2)異常音
○マニュアルの確認
故障かどうか現場で早期に診断したい場合、異常音に着目すると手早いです。
○モータの異常音
負荷時に回転するが、異常音がある場合、過負荷・グリース不良・通風路の遮断・ファン等の締め付け不良・電源の異常などが考えられます。比較的現場での処置がしやすい原因です。一方、軸受不良・回転子と固定子の接触などは専門工場での修理が必要です。
うなり音をともなう周期的な音・振動がある場合、固定子や回転子に故障が発生した可能性があります。この場合、電流計が振れます。
○モータの異常音と他の現象
異常音があり、過熱もある場合には、電源をチェックします。電源は、単相となっていないか、電圧が大きく降下していないかを確認します。異常音があり、軸受に過熱がある場合、軸受に異常がある可能性が高いため、メーカーに修理などの相談をします。異常音があり、振動もある場合、負荷の相手機械の振動や、不釣り合いの低下を図ります。
また、異常音と振動の組み合わせでは、据え付けやベルト掛けの不具合も考えられます。この場合、軸受が過熱することが多いです。異常音と回転異常との組み合わせでは、電源の異常や、モータコイルの異常が考えられます。過熱に気づかずモータコイルの焼損をまねくと、修理が必要となります。