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 10. モータの設置環境による選定のポイント(2)

腐食と防食型モータを説明します危険場所と安全増防爆型モータを説明します耐圧防爆型モータを説明します

腐食と防食型モータ

○防食型モータとは
腐食性のある酸・アルカリの液体や噴霧がある化学、製薬、繊維、肥料、ガスなどの工場には、腐食に対して耐性の強い誘導モータが対応します。この酸・アルカリなど種類や濃度による腐食条件に適応するモータが、防食型モータです。全閉型(IP44)を前提として、日本電機工業会技術資料第118号(1978年)で基準が定められています。

○防食型モータの種類(等級)
防食型モータは、上記資料118号の基準より、第1種から第3種の3つの種類が定められています。
防食型モータの3種は、軽度の腐食条件に適応するもので、一般用全閉型に防腐塗料を施したものです。
防食型モータの2種は、中程度の防食条件に適応し、防食塗料、めっきなどを指定部分に施したものです。
防食型モータの1種は指定部分にステンレスや耐食樹脂を採用し、防食塗料、メッキなどを施したものです。

○腐食性物質と防食型モータの種類
ガス、ミスト、液の相違と、亜硫酸ガス、塩酸など腐食性物質の種類及び濃度と、使用環境の種類とから、選定すべき防食型モータの種類(等級)を選びます。

○防食型モータの寿命と交換部品
防食型モータの寿命は、使用環境によって異なり、一定期間毎に部品交換をする必要性も高いため、防食型モータは、年1度の保守・点検が望ましいです。


危険場所と安全増防爆型モータ

○防爆型モータ
可燃性ガスなど爆発性雰囲気が生成する可能性がある危険場所にてモータを使用するには、国の検定に合格した形式の防爆型モータを選ばなければなりません。
防爆型モータには、耐圧防爆構造と、安全増防爆構造と、内圧防爆構造とがあります。

○危険場所
危険場所の定義は厳格に定められていますが、概要を説明すると、爆発性ガスが集積しやすい第1種危険場所と、可燃性ガスが短期間漏出する可能性がある第2種危険場所とです。
定格電圧が600Vの低圧と、600Vを超える高圧との相違や、危険場所の種類に応じて、使用できる防爆型モータのタイプが決まります。

○安全増防爆モータ
安全増防爆モータは、主に第2種危険場所に対応できる防爆型モータで、通常の状態で内部に点火源となるような電気火花や高温が発生しないように、絶縁や耐熱に余裕を持たせた構造です。防爆の新規格(IEC)に対応した安全増防爆モータは、一定条件下の第1種危険場所でも使用可能となりました。
安全防爆型モータには、モータが拘束されたときの許容時間が定められており、この許容時間にあったサーマルリレー等を使用する必要があります。
また、インバータと同時に使用する際には、インバータの形式とセットで検定されるため、検定を合格した組み合わせのインバータを使用する必要があります。


耐圧防爆型モータ

○耐圧防爆型モータ
耐圧防爆型モータは、内部で爆発が発生しても容器が破壊されず、火花が外部に引火しない構造です。モータの容器を開いてしまうと耐圧性能が変化してしまうため、責任者以外が開くことができないように工夫されています。本体及び端子箱の容器は肉厚で、部品間のすきまも小さく作られています。
耐圧防爆型モータは、第1類危険箇所と、第2類危険箇所で、予め定められたガスの種類とその発火温度に応じて、予め定められた条件内で使用することができます。

○耐圧防爆型モータの種類
耐圧防爆型モータは、全閉型で、屋内型と、屋外型とがあります。IP44が標準で、防水性能もあります。200V級と400V級があり、連続定格(S1)のタイプが主流です。

○耐圧防爆型モータの始動方式
耐圧防爆型モータは、直入れ始動が標準ですが、定格出力が大きめのタイプは、スターデルタ始動ができるようになっています。

○耐圧防爆型モータのインバータ運転
耐圧防爆型モータも、防爆の検定上、インバータと一組で検定合格を得ているため、検定を受けた組み合わせのインバータで運転する必要があります。

○耐圧防爆型モータの保守・点検
防爆型モータは、法律により改造が禁止されています。保守点検についても、経験のある担当者によるものとされています。


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