腐食と防食型モータ
○防食型モータとは
腐食性のある酸・アルカリの液体や噴霧がある化学、製薬、繊維、肥料、ガスなどの工場には、腐食に対して耐性の強い誘導モータが対応します。この酸・アルカリなど種類や濃度による腐食条件に適応するモータが、防食型モータです。全閉型(IP44)を前提として、日本電機工業会技術資料第118号(1978年)で基準が定められています。
○防食型モータの種類(等級)
防食型モータは、上記資料118号の基準より、第1種から第3種の3つの種類が定められています。
防食型モータの3種は、軽度の腐食条件に適応するもので、一般用全閉型に防腐塗料を施したものです。
防食型モータの2種は、中程度の防食条件に適応し、防食塗料、めっきなどを指定部分に施したものです。
防食型モータの1種は指定部分にステンレスや耐食樹脂を採用し、防食塗料、メッキなどを施したものです。
○腐食性物質と防食型モータの種類
ガス、ミスト、液の相違と、亜硫酸ガス、塩酸など腐食性物質の種類及び濃度と、使用環境の種類とから、選定すべき防食型モータの種類(等級)を選びます。
○防食型モータの寿命と交換部品
防食型モータの寿命は、使用環境によって異なり、一定期間毎に部品交換をする必要性も高いため、防食型モータは、年1度の保守・点検が望ましいです。