コンプレッサー・インバーター・ポンプ・モーターの通販【機械部品専門の設備プロ王国本店】日立産機、三菱電機、荏原製作所、三ツ星ベルトなど取り扱いメーカー豊富
インボイス対応について
 

 9. モータの設置環境による選定のポイント(1)

防滴保護型(開放型)を説明します全閉外扇型を説明します屋内型と屋外型を説明します

防滴保護型(開放型)

○防滴保護型とIP
三相誘導モータ単相誘導モータ防滴保護型の多くは、IP22です。
第1記号の人及び異物に関する保護は「保護型」です。保護型は、指などが回転部分や導電部分に触れない構造で、直径12mm以上の固形異物が侵入しないレベルの保護です。
第2記号の水に対する保護は、鉛直から15度以内で落下する水滴によって有害な影響を受けない構造です。

○防滴保護型の冷却
保護型(IP2x)の冷却は、回転子に取り付けたファンで通風入口孔から空気を取り込み、内部を空冷します。この自由通風型の冷却はIC01です。

○防滴保護型の設置環境
防滴保護型(IP22)は、モータの外被が閉じられていない開放型です。防滴保護型は、防水性能も低いため、室内で、水がかからず、湿度も低い環境での使用に向いています。この設置環境に合えば、比較的安価で小型の防滴保護型の誘導モータを使うことができます。
三相誘導モータでは、全閉型(IP44以上)が標準で、防滴保護型は少ないです。
単相誘導モータでは、家庭用の家電製品など防滴保護型が多いです。

○防滴保護型の用途
防滴保護型単相誘導モータは、ポンプコンプレッサ、乾燥機、精米器、もちつき機などに使われています。


全閉外扇型

○全閉外扇型とIP
三相誘導モータ単相誘導モータの全閉外扇型の多くは、IP44で、全閉外扇型で防水型はIP45やIP46です。
第1記号の人及び異物に関する保護は「全閉型」で、直径1mm以上の固形異物が導電部分や回転体に触れない構造です。
第2記号の水に対する保護は「防まつ型[4]」です。防まつ型は、いかなる方向からの飛まつによっても有害な影響を受けない構造です。「防水型[5]」は、いかなる方向からの噴流によっても有害な影響を受けないレベルです。

○全閉外扇型の冷却
全閉型(IP4x)の冷却は、機械内部の空気は外部と交換されないので、固定子わくの表面からの放熱によります。この外被からの放熱を促進するために、外被にフィンを付けて表面積を増加させ、固定子わくの外側に通風する外部ファンを設けるなどの工夫がされています。この外被表面冷却自力型は、IC411です。

○全閉外扇型の設置環境
全閉外扇型は、モータの外被が閉じられた全閉型です。全閉外扇型は、密閉構造のため、防水性能を高めていきやすく、室外での使用や、食品など誘導モータごと水洗いされる環境向けの防水型(IP45、IP46)があります。

○全閉外扇型の用途
全閉外扇型の誘導モータは、農業用機械、食品加工機械、工作機械、室外のポンプ送風など、多様な用途で使われています。


屋内型と屋外型

○屋内と屋外の違い
屋内の普通の場所では、放熱でき、温度変化が緩やかで、水がかからず、腐食や絶縁の劣化を早める化学的な環境にもさらされません。屋外では、風雨にさらされるため絶縁が劣化しやすいです。
屋内屋外ともに、設置環境のじんあいの程度によっても選択すべき保護形式が変わります。

○じんあいとは
誘導モータのマニュアルなどにある「じんあい」は「塵埃」と書き、ちりやほこりのことです。モータでは特に、砂じん、灰、鉱石粉など設置環境で拡散している微粒子をいいます。爆発性、爆燃性のある微粒子は、爆燃性粉じんなどと区別します。

○屋内型の誘導モータ
屋内の普通の場所では、保護型(IP20)や防滴保護型(IP22)を採用することで、経済的に誘導モータを使用できます。屋内であっても、じんあいの多い設置環境では、全閉型(IP44)、防じん型(IP44-55)を選定します。開放型をじんあいの多い環境で使用すると、空冷の妨げによる温度上昇や、絶縁劣化や、軸受の損傷などの悪影響があります。

○屋外型の誘導モータ
屋外の普通の場所では、風雨の影響からモータを保護するため、全閉外扇の屋外型(IP44)を選択します。屋外型は、屋内型と比較して、防水性、防湿性、端子箱の防水構造などが手当されています。屋外でじんあいの多い所では、防じん型(IP44-IP55)を選定します。じんあいの程度は、降じん量(g/m2)などで判断します。


モータ・ギヤードモータ一覧はこちらから


機械部品の商品豆知識はこちらから。 機械部品の通販サイト設備プロ王国のお問い合わせはこちらから。 機械部品の通販サイト設備プロ王国のご利用案内

おすすめカテゴリー