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 7. 三相誘導モータの選定ポイント

電源電圧と定格電圧を説明します極数と回転速度を説明します設置環境と保護方式を説明します

電源電圧と定格電圧

○モータの定格電圧の選び方
モータの定格電圧は、必要とするモータの出力[kW]との関係で選びます。モータ出力は、所用動力(トルク[N・m])と回転数[rpm]で定まります。この必要とするモータ出力は、モータの性能に大して、大きすぎず、小さすぎない電圧とすることが最も経済的です。各メーカは、電源電圧ごとの最適な出力の範囲を公表していますので、必要とするモータ出力の中心値と最大値とに基づいて、経済性の高い電源電圧を選び、電力会社と契約します。

○定格電圧の種類
日本では、低圧用の三相誘導モータとして、200V級400V級があります。高圧用では、3,000V級や6,000V級があります。
東日本の50Hz、200Vと、西日本の60Hz、220Vは、トルクをほぼ一定にでき、電流は10%ほど60Hz、220Vが小さくなりますが、ほぼ同一条件で使用できます。
また、低圧用のモータでは、200V級と400V級の両方に対応できる共用型モータも製造されています。

○電源電圧のモータへの影響
モータ駆動用の一時電流は、電圧に逆比例するため、高電圧、小電流とした方が配線関係の設備を簡易にできます。また、モータの設置箇所が変電所等から遠い場合も、電圧を高くした方が損失を少なくできます。
出力の大きいモータで低電圧とすると、電流が大きくなりますので、配線や制御機器等が大型化しやすくなります。


極数と回転速度

○極数と回転速度
極数は誘導モータの固定子につくられる磁極の数で、N極とS極の一組で2極です。極数はP(pole、ポール)で示され、2Pが2極、4Pが4極、6Pが6極です。
交流電圧が交番することで磁極が反転するため、磁極数が少ない方が高速に回転します。一般に、2P、4Pを高速機、6P以上を低速機といいます。極数がnの誘導モータをn極機ともいいます。

○極数の選び方
まず必要なモータ出力と回転数で選択肢が狭まります。用途に応じて、高速回転で低トルクは高速機、低速回転で高トルクは低速機となります。また、負荷との接続形式では、2極機は直結駆動専用のタイプがあります。4極機は直結・ベルト共用です。
磁極数が多くなると、部品数が多くなり、回転速度が遅くなり、トルクは大きくなります。また、極数が多くなるほど、力率が低下する傾向があります。

○極数変換で回転速度を切換える
回転速度を2段階から多段階に切り替えたい場合、かご型誘導モータの極数変換型モータがあります。連続的な速度変化ではなく、切削機械の速度を仕上げ時に低速にしたり、送風ポンプ水量を段階的に変化させたいなどの用途で使われています。速度制御も定トルク、定出力、逓減トルクなどのタイプがあり、PAM(pole amplitude modulations)方式でより多段階に速度制御できるタイプもあります。


設置環境と保護方式

○人の保護と、異物からの保護(第1記号)
モータ内では回転子が回転しており電圧が印加されているため、人が触れると危険です。また、固形の異物からの保護も必要です。このような危険からの保護は、外枠やカバーによって行われ、保護の段階が規格化されています。
規格は、無保護型[0]、半保護型[1]、保護型[2]、閉鎖型[3]、全閉型[4]、防じん型[5]の6段階です。保護型[2]は直径12mmより大きい固形異物や指先が入らない構造で、全閉型[4]は直径1mm超過の異物が侵入しない構造です。

○水の浸入に対する保護(第2記号)
水の浸入に対しても保護の段階が規格化されています。
規格は、無保護型[0]、防滴型1[1]、防滴型2[2]、防雨型[3]、防まつ型[4]、防噴流型[5]、防波浪型[6]、防浸型[7]、水中型[8]の9段階です。
防滴型2[2]は鉛直から15度以内で落下する水滴によって有害な影響を受けない構造で、防まつ型[4]はいかなる方向からの飛まつによっても有害な影響を受けない構造です。


○IP表示と外枠
保護方式はIP表示で示されます。「IP△□」の△は第1記号で、異物等からの保護レベルです。□は第2記号で、水に対する保護レベルです。
例えば、IP44は、全閉型で、防まつ型です。
IP22は防滴保護型、IP44は、全閉外扇屋外型、IP45は全閉外扇防水型です。


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