○整流子をもつDCモータ
ロータとステータの一方を永久磁石、他方をコイルによる電磁石として、直流電流を流すと、電磁石と永久磁石が吸引する向きにロータが回転します。吸引力が最大の位置で、整流子(ブラシ)が電流の向きを変化させ、電磁石の磁極が反転します。これにより、ロータは回転を続けます。
○うず電流を使う誘導モータ
ACモータの代表例は、三相交流で動作する誘導モータ(インダクション・モータ)です。
金属板などの導体上で磁界が移動すると、アラゴの円板の原理により、磁界直下の渦電流の向きがそろい、導体はフレミング左手の法則により磁界の移動方向と同一方向の磁力を受けます。
誘導モータのステータの回転磁界の速さを同期速度といい、交流周波数に比例します。無負荷時には、ロータの回転速度は同期速度に近いです。同期速度に対する、同期速度と回転速度の差の割合を「すべり」といいます。
○かご形と巻き線型
誘導モータのステータは、120度で配置されたコイルで、三相交流を流すことで、整流子など使わずに回転磁界を発生させます。ロータは、渦電流が流れる導体(かご形)やコイル(巻き線型)で、鉄心及びシャフトと一体に構成します。
○単相型や、同期モータ
単相交流の誘導モータは、モータ内のコイルにより二相にするなどしてロータを回転させています。
同期モータは、ロータに永久磁石を採用するなどして、渦電流による磁力ではなく、磁石自体の磁力により、ステータの回転磁力に追従して回転するモータです。