インバータの単相入力と三相入力について
インバータには“単相入力用”と“三相入力用”があります。ご使用環境によって、そのどちらかしか使うことができません。
本ページでは、インバータご購入時に注意していただきたい“単相入力用”と“三相入力用”の違いについて解説いたします。インバータをお買い求めになる際の参考となりましたら幸いです。
各メーカー型式からの判別方法
メーカー型式を参照すれば、単相入力用か三相入力用かを判別することができます。
下記に主なメーカーの型式の見方をご紹介いたします。単相入力用/三相入力用を判別するには、下記の赤い部分を確認します。
1.三菱インバータの型式の見方
2.日立インバータの型式の見方
3.富士電機インバータの型式の見方
「単相入力用/三相入力用」どちらを使えばいいかわからない場合
一番確実な方法は現在契約している電気プランを電力会社に確認する方法となりますが、建物に据え付けられているコンセント差込口の形状を確認する方法もございます。
三相電源のコンセント形状は一般家庭の単相電源のものとは異なりますので、そちらを確認します。
下記に代表的なコンセント差込口の形状をご紹介いたします。
接地(アース)の有無などにより差込口の数は異なりますが、基本的には単相電源は2つ穴か3つ穴、三相電源は3つ穴または4つ穴となっております。
コンセント差込口の形状をもとに、ご使用環境が単相電源か三相電源か、また電圧は何Vかをご確認いただき、それに適した入力のインバータをお選びください。
コンセントがない場合や、差込口の形状を見ても判断が付かない場合は下記にてご確認ください。
・ブレーカー(分電盤)を確認する
・外の電力量計(電機メーカー)を確認する
・電力会社に契約内容を確認する
インバータをお求めの際は「単相/三相」のご確認を!
単相電源の環境では三相入力用のインバータをご使用になれませんし、同様に三相電源の環境では単相入力用のインバータをご使用になれません。
単相入力用と三相入力用を誤ってご購入いただいた場合、誠に申し訳ございませんが、インバータの返品・交換はお受けすることができません。未開封の場合でも同様でございます。詳しくは「ご注文のキャンセル・返品・変更について」のページをご確認ください。
インバータをお求めの際には、単相入力/三相入力について本ページで今一度ご確認のうえ、ご注文くださいますようお願い申し上げます。
(補足)「単相」と「三相」って?
電気の流れ方には、「直流」と「交流」の2種類があります。 |
交流は「電流」も「電圧」も、つねに規則正しく変化しており、グラフに表すと右図のような波線を描きます。主にコンセントから流れる電気が「交流」の流れ方をしています。 |
そして交流は、さらに「単相交流」と「三相交流」に分かれます。
単相交流とは
単相交流は、一般家庭向けのいわゆる「電力」のことです。ご家庭で使われる大抵の家電は、単相交流を電源にして動作しています。
単相交流のなかにも電圧が100Vと200Vがあり、一般電化製品には100Vを使用しますが、大型エアコンやIHクッキングヒーターなどには200V電源を使用することがあります。
三相交流とは
三相交流は、主に工場や大型店舗などで業務用として使われており、単相交流よりも大きく安定した電力を送ることができます。
三相交流には電圧が200Vと400Vがあり、多くの場面で200Vが使用されますが、400Vは特に動力負荷が大きい大型機器に使用されます。
また、工作機械などの業務用機器は大きな電力が必要とするので、三相交流のみに対応し、単相交流には対応していないものがあります。
インバータにおける「単相」と「三相」
インバータには「入力」と「出力」があります。入力とは電源側からインバータに入ってくる電気のことで、出力はインバータからモータ側へ出ていく電気のことです。
入力される電気が単相の場合、「三相入力用」のインバータは動作しません。同様に、三相電源では「単相入力用」のインバータは動作しません。
しかし出力される電気は、どのインバータでも必ず三相交流になりますので、出力側には三相モータを接続します。単相モータを接続してもインバータで制御することはできません。