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 20. PMモータについて

PMモータの種類と現状を説明しますPMモータの基本構造と動作を説明しますPMモータのメリットと注意点を説明します

PMモータの種類と現状

○PMモータとは
PMモータの「PM」は、永久磁石(Permanent Magnet)の略です。PMモータの回転子は永久磁石を有しています。誘導モータと異なり二次電流が流れないため、内部損失(熱)が発生せず、その分高効率となっています。また、永久磁石による回転子は小型化しやすく、誘導モータよりも小型・軽量です。
PMモータの効率は、三相誘導モータのIE効率クラスでは、スーパープレミアム効率のIE4です。PMモータの効率は、トップランナー規制のIE3よりも高効率となっています。

○PMモータの種類
PMモータには、永久磁石を回転子の表面に形成するSPMタイプと、永久磁石を回転子の内側に埋め込むIPMタイプとがあり、IPMタイプが多いです。
PMモータは、交流電源で動作する同期モータの一種であり、1台ごとのインバータ制御が必要です。

○PMモータの現状
2013年に製造された交流電動機の全容量621億kWのうち、ハイブリッドなど自動車用の容量が411億kWと66%を占めています(経済産業省生産動態統計年報より。比率は当社算出)。
自動車以外のPMモータは、容量43億kW(7%)です。金額では交流モータ単相及び三相)の30%、数量で27%と大きく成長しています(同)。2012年には、生産の台数ベースで、自動車用以外のPMモータは、三相交流電動機の生産台数を追い抜いています。


PMモータの基本構造と動作

○PMモータの構造
PMモータは同期モータの一種で、回転子(ロータ)に永久磁石を使用しています。PMモータは、誘導モータと同様、固定子(ステータ)にコイルによる電磁石を使用しています。この固定子に三相交流を流すと、固定子に回転磁界が生じます。PMモータはインバータ制御のため、三相交流の周波数はインバータで制御される周波数です。
PMモータを用いたギヤードモータも製品化されています。

○PMモータの動作
回転子を取り巻く固定子の磁界をゆっくりと回転させると、回転子が追従します。回転子が固定子の回転磁界から脱出しない範囲で固定子の磁界を回転させると、負荷に応じた負荷角分遅れて、回転子が追従回転します。固定子の回転磁界の回転速を同期速度といいます。PMモータでは、同期速度はインバータにより制御されます。その結果、回転子は、インバータで制御される同期速度で回転します。

○PMモータの効率
回転子が同期速度で追従するための回転子の磁力は、永久磁石による磁力です。誘導モータと異なり、渦電流やコイルによる磁力を必要としません。PMモータは、回転子に磁力を発生させるために電力を使用せず、回転子で電流の損失が発生しないため、誘導モータよりも高効率となっています。IE4のスーパープレミアム効率を超える高効率のPMモータも製造されています。


PMモータのメリットと注意点

○PMモータのメリット
PMモータは、回転子を永久磁石としたため、高効率で小型、軽量です。軽量で発熱も小さいため、冷却ファンを小型化でき、低騒音となっています。同期モータは自ら回転を始められない不都合がありましたが、現在、個別のインバータ制御とすることで、始動のための特別な機構は不要となっています。

○PMモータの注意点
PMモータは、商用電源での直入れ始動はできず、インバータが必要です。また、1台のインバータで複数台のPMモータを駆動できないタイプが主流です。回転子が永久磁石であるため、ファンブロワなどに外部の力が加わってモータ軸が回転すると、PMモータは発電機となり、インバータに電圧を印加します。このため、発電の防止や、インバータ等を保護する仕組みが必要です。

○PMモータのシリーズ名
三菱電機は、「高効率IPMモータ MM-EFS、MM-THE4」。
ニッセイは、「高効率ギアモータGTR.eco」。
日立産機は、「ECOHEART」。
東芝産業機器システムは、「東芝IPMモータ」。
安川モートルは、「エコPMモータ」。
富士電機は、「GNB2, GNF2, GNP1, GNS1」など。
明電舎は、「GORIKIシリーズ 明電PMサーボドライブ」。
日本電産テクノモータは、「スーパーエコノモータ」シリーズで、始動時に誘導モータ、運転時に同期モータとして動作するモータを提案しています。


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