トップランナー規制に至る経緯
○トップランナー制度の仕組み
トップランナー制度は、省エネを実現するための法制度です。1979年に制定された「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」は、1997年に開催された地球温暖化防止京都会議の後、1998年に大幅改正されました。
トップランナーは、商品化されている製品のうち、エネルギー消費効率が最も優れている製品です。トップランナー制度は、トップランナーとなっている省エネ製品の効率以上の効率を業界全体で目指すことで、省エネに対応した機器の普及を目指し、省エネを実現していく仕組みです。
○三相誘導発電機のトップランナー制度
三相誘導電動機の普及台数は約1億台、年間消費電力量は約5400億kWhと、日本の電力需要の55%、産業部門の75%と推計されました。普及しているIE1の誘導モータをプレミアム効率(IE3)に置き換えると、年間155億kWhの節電となる計算となりました。また、海外ではIE2やIE3の採用が進んでいました。
これらのことから、2011年、三相誘導電動機をトップランナー基準の対象機器とすることが発表され、2013年に三相誘導電動機が指定されました。
○トップランナー基準の開始時期
トップランナー制度は、製造事業者への規制であり、規制開始となる2015年4月1日以降には規制に対応したプレミアム効率のモータ供給が原則となります。