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 8. 単相誘導モータの選定ポイント

定格電圧と極数を説明します単相モータの保護方式を説明します単相モータの始動方式を説明します

定格電圧と極数

○単相誘導モータ
単相誘導モータは、回転開始後は二相モータのように動作するのですが、始動トルクがありません。このため、回転開始時に、分相で単相を二相にしたり、コンデンサを使用するなどの工夫をして、始動させます。単相誘導モータは、100Vの単相交流で動作しますので、家庭用洗濯機、冷蔵庫などでも使用されています。

○単相モータの定格電圧の選び方
モータの定格電圧は、必要とするモータの出力[kW]との関係で選びます。工場や作業所などで使用する単相誘導モータは、100V級と200V級の2種類があります。必要な出力との関係で、電源電圧と単相モータの定格電圧を選びます。
東日本の50Hz、100Vと、西日本の60Hz、110Vではほぼ同一のトルクとなります。

○単相モータの極数
極数は誘導モータの固定子につくられる磁極の数で、N極とS極の一組で2極です。単相モータは、4極が標準です。分相始動型などでは、2極の高速タイプもあります。

○単相モータの速度制御
単相誘導モータのうち、コンデンサ誘導モータは、始動トルクが小さく、扇風機、換気扇ブロワなどのファンとして使われています。コンデンサ誘導モータは、サイリスタ等で端子電圧を変化させると、回転速度を変化させ、ファンの風量を調節することができます。


単相モータの保護方式

○人の保護と、異物からの保護(第1記号)
保護方式の規格は、三相モータと同じです。人が触れる危険と、固形の異物による危険から、外枠などで保護をするレベルが規格化されています。
規格は、無保護型[0]、半保護型[1]、保護型[2]、閉鎖型[3]、全閉型[4]、防じん型[5]の6段階です。保護型[2]は直径12mmより大きい固形異物や指先が入らない構造です。

○水の浸入に対する保護(第2記号)
水の浸入に対しても保護の段階が規格化されています。
規格は、無保護型[0]、防滴型1[1]、防滴型2[2]、防雨型[3]、防まつ型[4]、防噴流型[5]、防波浪型[6]、防浸型[7]、水中型[8]の9段階です。
防滴型2[2]は鉛直から15度以内で落下する水滴によって有害な影響を受けない構造で、防まつ型[4]はいかなる方向からの飛まつによっても有害な影響を受けない構造です。

○単相モータのIPと、耐熱クラス
保護方式はIP表示で示されます。「IP△□」の△は第1記号で、異物等からの保護レベルです。□は第2記号で、水に対する保護レベルです。
単相モータは、IP22の防滴保護型・開放防滴型や、IP44の全閉外扇防まつ型があります。耐熱クラスは120Eと、許容最高温度120度が標準的です。


単相モータの始動方式

○単相誘導モータの始動
単相誘導モータは始動トルクがないため、自力では回転を始められません。一方、停止状態から一度回転が始まると、固定子による主磁界と回転子による横磁界が電気的に90度の位相差となるため、二相巻線に二相交流の電流を流すことと等しくなり、回転を続けます。このため、単相誘導モータでは、停止状態から回転を始めさせるための始動装置が必要です。

○分相始動モータ
分相始動単相誘導モータは、主巻線と補助巻線とを有し、主巻線の電流と補助巻線の電流とに位相差を与えることで、二相交流のような状態をつくり、回転磁界を生じさせます。始動後は、主巻線のみで動作します。
この切り替えのために、補助巻線に始動リレーを直列に接続し、同期速度の3/4程度となると遠心力により補助巻線への電流を遮断します。

○コンデンサ始動モータ
コンデンサ始動単相誘導モータは、補助巻線に直列にコンデンサを接続することで、分相始動よりも始動トルクを大きくし、始動電流を小さくしています。

○コンデンサ誘導モータ
コンデンサ始動コンデンサ運転単相誘導モータは、運転時もコンデンサを使用することで、力率が良くなります。始動用の電界コンデンサと、運転用のMPコンデンサの2つのコンデンサを始動リレーで切り替えるタイプもあります。


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